記憶の欠片
2人の過去
夏休みに入った頃
俺は補充組に入ってしまった
俺のクラスの補充組は
翔、木南敦、日向智美
他にもいるけど
なんとなくしか名前は覚えてない
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り響き、
補充終了を知らせる
「はー、終わった終わった」
「やっとだなー」
「みんなこの後暇だろー?じゃあこの後花火大会行かね?近くでやってんだ」
なんて翔が言うけど
みんなバイトだとかデートだとかで
断って帰っていく
「なんだよ〜、みんなノリ悪りぃなー。もちろん友也もいくよな⁉︎」
「いや俺は…」
「てか強制!あっちゃんも智ーみも強制ね?」
翔に勝手に話を進められて
俺たちも行くことになった
夕方くらいに
花火大会がある場所に集合
集合場所に着くと、
翔と1人の知らない女子がいた
「おぉー、友也来たか!」
「おう」
「あ、紹介するわ。俺の彼女の中林蘭」
いきなり紹介されて
驚きのあまり軽く会釈してしまう
すると彼女はクスッと笑って
俺の手を取った
「よろしく、蘭でいいよ。
あなたの名前は?」
「五十嵐…友也です」
「じゃあともちんだね?」
そう言った直後
後ろから声がした
「あっ!蘭だー!」
「あっちゃん!」
どうやら蘭とあっちゃんは
友達らしい
あれ?そういえば、日向はどうした?
「あれ?智ー?あ、来たきた」
あっちゃんの後ろから
日向が出てきた
もちろん蘭もあっちゃんも
浴衣姿なんだけど
目に映る日向の浴衣姿には
思わず息を飲んだ
着崩した制服とは違う雰囲気を
醸し出していて
首元から出てる鎖骨が綺麗で
どこか妖艶で。
でも鎖骨の下に気になるものを
見つけてしまったんだ