泡沫幻夢-ウタカタ-


 胸中だけでツッコミを入れておく。


 俺が口を挟むと色々と厄介になりそうだ。


 以外と冷静な自分に驚きつつ、悶々と考え込む狐面を見守ってやる。


 ソイツは、しばらく考えた後。




 「うむ、思い出せぬ!」




 と、断言しやがった。


 なんだか、ツッコむ気力すら失せる。


 俺の考えは完全にシカトをかます狐面。




 「のう、そなた。


 わらわに名を与えてくれぬか」


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