果たし状






「『大切にしていきたい』じゃなくて、『大切にしてやる』くらい言いなさいよ日高のくせに。」





「なっ!!お前、人がせっかく………っ」






私は思いっきり日高に抱きついた。

おお、日高がテンパッてる笑←






「それに、私だって言いたいこと山ほどあるんですけど?」





「な、分かったから離れろ!「やだ」


「えぇー…」





「…いつも余裕な顔してさ、わたしのこと馬鹿にしてきて。
最初はほんとに大嫌いだったよ。


でも、なんだかんだ言って日高の言ってることはいつも正しいし、それに助けられたことだってあった。


そういう、見た目とは違った誠実なところに惹かれたの。」





そこまで言って、私は日高にぎゅっとしがみついた。






「お前、それ反則…」



そこには、顔を真っ赤にした、照れた日高がいた。





「反則もなにもないから。
この果たし状は、ルールなんてない!」






相手にまっすぐ気持ちを伝えられた方が勝ち。








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