隣の彼
「…準備完了いたしましたっ!」
「ん。おばさん行ってきます、」
「気をつけるのよ〜!」
お母さんに挨拶を済ますと中学の時から変わらない私の特等席、けいちゃんの後ろにすわっていざ出発進行。
私とけいちゃんが知り合ったのはもうずっと昔のこと。
お母さん同士がとても仲良くて産まれた病院も誕生日も20日違い。
小さい頃から私の隣にはいつもけいちゃんがいて、けいちゃんの隣には私がいる。
そりゃまあ小学校高学年になってからはお互いの友達関係もあるし四六時中ではないけど大抵は一緒だった。
私より小さかったけいちゃんは今はもう175cmという巨体で中学校に入った頃にはもう周りからチヤホヤされていた。