【更新中】キミの声、聞かせて
「あたししか知らない場所なんだ。日向ぼっこも出来るし雨に濡れても大丈夫な場所」


冬華は此処に頻繁に来てたことが見て取れる


「樹里も何かあったら此処に来て良いよ」


と言いながらベンチに腰掛ける


「樹里も隣においで。そしたらお話し出来るでしょ?」


冬華はあたしがボードを使って筆談することを知っている


だから、言ってくれてるんだ


《冬華の秘密の場所、あたし知っても良いの?》


「もちろん。あたしは樹里だから知って欲しい。それに此処、たくさん写真撮れるよ。」


話せないあたしが唯一、自分らしく居られるのは写真を撮ってるとき。


話せなくなって引きこもりだったあたしを救ってくれたのがお父さんが買ってくれたカメラだったんだ
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