【更新中】キミの声、聞かせて
一通り見て回ると一旦、車へ戻った


溢れんばかりの樹里のモノ


洋服、雑貨、靴、バッグ


「大翔が本気で恋してる女の子にはこんなことしてあげたかったの。」


「って、こんなことするのは樹里だからだろ?」


母さんは好き嫌いが激しい


自分の好きな人にはとことん尽くすけど、嫌いな人には厳しい


「だって、樹里ちゃん可愛いんだもん」


母さんが好きそうなタイプだもんな


「さっ、次はあんたのモノね」


「俺にも買ってくれんの?」


“息子だもの。当たり前”とスタスタ歩きながら言われた


「学校に履いていく革靴、破けた」


「じゃあ、買いに行きましょ」


買ってくれるって言うからこういう時は甘えよう


靴、ベルト、洋服。


樹里には適わないが母さんは優しいと思った
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