【更新中】キミの声、聞かせて
「大翔にしては片付けられてるわね」


俺だって片付けるさ


樹里が居るからな


《食器片付けるね》


「大丈夫なのか?」


まだ本調子じゃないはずなのに。


樹里は頷いて食器を片付け出した


「やっぱり樹里ちゃんは良い子ね」


母さんはよっぽど樹里を気に入ったようだ


《終わったよ》


「ありがとう。お疲れ様。座りな」


俺は樹里を座るように促す


樹里は座ると俺の手を握ってきた


テーブルで隠れてるから母さんには見えてない


可愛いとこあるじゃん


こんな小さなことでも嬉しいと思う


でも、嬉しいと思うのは相手が樹里だからだな。


今までこんな風に思うことなんてこれっぽっちもなかったから。
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