【更新中】キミの声、聞かせて
「奈那、そんな顔するな。樹里は申し訳ない顔をすると嫌がるの奈那が1番分かってるんじゃないのか?」


……そうだ


樹里に心配掛けてられない


樹里が不安にならないように笑顔で居るって決めたんだった


樹里の彼氏である大翔くんに言われて気づくなんて…


あたしもまだまだだな


「俺、風呂入って来るから樹里のこと頼んだ」


大翔は樹里の頭を撫でるとあたしにボードを渡して出て行った


このボードは樹里のだ


「樹里、大丈夫?」


そう聞きながら近づくと樹里は小さく頷いた


「隣、寝転がって良い?」


“良いよ”と樹里の口が動きあたしも隣に寝転がる


樹里と隣に並んで寝るなんて初めてかもしれない


だけど、なんか新鮮だ
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