【更新中】キミの声、聞かせて
そして、後ろからギュッと抱きしめられた


「探したじゃんか…」


そう呟いた大翔は息が上がっていた


「冬華も小牧も心配してるぞ」


それは分かってるけど…


「でも、見つかって良かった」


《ごめんなさい》


抱きしめられた状態でボードを取り出しそう書いた


《音楽の授業、嫌いなの》


「だからか…。見つかったし教室に帰ろう」


あたしは首を横に振った


帰りたくない。


あの教室にあたしの居場所なんてないんだから…


しょんぼりして居ると大翔に頭を撫でられていた


抱きしめられた状態は変わらない


「大丈夫。大丈夫だからな」


大翔から大丈夫と言われて安心出来た


だけど、やっぱり教室には戻りたくない


あの子の睨んで来た顔の表情が怖いんだ
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