似た者同士 《小崎さんの映画館》
最後の言葉だけは、またあの声が広い部屋に響いた。



不気味だ。おかしい。ここはいったい、なに?



『えへへっ。驚いた?私、パソコンって苦手でね~。あれ打つのに何週間もかかったんだよぉ!びっくりだよね?文字ミスとかなかった?なかったかなぁ?』



再び画面に女の子が映る。さっきと変わらず可愛い笑顔を浮かべて、そこに立っている。




「おい!ふざけるな!これはなんなんだよ!映画?ただの文じゃねぇか!俺は帰るぞ!」


 誰かが叫んだ。


「そうよ!そもそもあんた誰?私の映画館?ふざけないで!
映画流すならさっさと流しなさいよ!」



また誰かが叫ぶ。






でも、その次に続く人はいなかった。
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