似た者同士 《小崎さんの映画館》
画面奥。後ろの方。扉側の席。空席。上には・・・・


『足』




ばっと振り向くと、女の子が腰を抜かして泣いていた。

恐る恐る、女の子の横の席、ちょうど真上を見上げる・・・・。


「う・・・そ・・だっ」



一番後ろの列に五つの何かがぶら下がっている。


・・・何か?それは・・・・『人』だ。

首にはひもが縛られて、それでつられている。


でも、一番左側のだけは揺れが激しい。



「うぐっ!あぁっ!」



どこかで、見たことが、あるような、顔が、もがいて、いる。
首に、ひも、縛られ、宙ブラ・・・・・りん。


「っぁ・・・」




小さく呟いて、電池が切れたかのように、必死にもがいて動かしていた手足がだるんっと。



白目をむいて、口からは白色の液体がだらだらと流れ・・・あぁ、あの顔・・・。






「龍平さん・・・?」
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