片恋
【2】


「俺、香織ちゃんに告る!!!」


――次の日の朝。

めずらしく家の前であたしを待っていたケイの第一声は、これだった。


突然そんなこと言うから。
心の準備もなにもしてなかったから。

涙が出そうになって、隠すのに必死になる。


告白…しちゃうんだ……。



――ズキン…


…やっぱ、イタイな。

いずれこうなるって、わかってたつもりだったけど。
だけどやっぱり、つらい。


こういうとき、なんて答えればいいの?

なにか、言わなきゃ。


あたしは無理やり作った笑顔で、
“そっか。がんばってね”
…そう、答えたんだ。


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