片恋


着替えるために自分の部屋に行くと、勝手に百合が部屋に入っていた。
買ってきたポテトチップスをボリボリ食べながら漫画を読む百合。


「百合!なにくつろいでんのっ!今日親いないんだから、あんたも手伝ってよ!!」

「え~…。ってか聡にメールしなさいよ!」

「え?夜じゃだめ?」

「だめだよ。あいつ10時には寝るし。9時まで塾行ってるし。今しかないって!」

よく知ってるなぁ…。

「………わかった。今するよ」

しぶしぶ承諾。
こんなこと言ったのは、手伝いたくないだけのような気もするけど……。
万一ほんとだったらこまるしね。

こうして、半ば無理やりメールすることに。


【今ひま?メールできるかな?】

そう送ると、2分くらいで返事が来た。


「え!早!!」

「いいから見てみ!」


【ナミちゃんからメールなんて初めてだね★6時まで暇だよ!!!どうしたの!!?】


「テンション高いな……」


しかめっ面をしてる百合をよそに、あたしは急いで返信する。

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