片恋


あたしはご飯を食べるために、キッチンへ行った。



きっとケイはもう食べちゃったんだろうな。
1人で食べるのは…久しぶりだし、少し寂しい。

親が仕事でいないときとかは、ケイがいつもそばにいてくれたから、いつも楽しく食事できたんだよね…。
そう思い返しながら、あたしはケイにちょっとだけ感謝した。



「お腹…すいたぁ…」



そう独り言をつぶやくと…


「こっちのセリフだしっ」



…え。

キッチンには…もう冷めてしまったご飯と、ケイの姿が。



「え…。食べてないの?もしかして待っててくれたの?」


「あたりめーだろ!!ほら!早く食べんぞ!」


「あ…うん。ごめんね。…ありがとね」


「おー」



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