情けなくても君がいい
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倒れそうになるほどの暑さとと大嫌いな虫を引き連れて夏がこの街にやってきたのも
君に恋してから2度目です。
「はあああ…暑いです~。」
「わー、コバ何食べてんの~!?」
「ガリガリ君ソーダ味です
のんのんも食す?」
「食す食す!!」
小林麻悠-コバヤシマユ-
高校1年生になって
3ヶ月
本日は中学3Dメンバーで集まろうと
とりあえず公園にやってきました
「ありゃ、みんな揃ってる感じか」
「いや、高岡がきてねーべ」
どきん。
高岡、このフレーズ大大大好き
高岡啓之-タカオカヒロユキ-
背が高くてイケメンで
サッカーが上手くて
何より面倒見がいい
ワタシの大好きな人です
ひろくんとの記念すべき出会いは
年長さんの冬…
✄----------- キ リ ト リ ----------✄
「ねぇねぇ!まゆもビデオみたいから、どーいーてー!」
「えっ、ぼ、ぼく?」
「どいてー!」
「ぼくにゆってるの?」
「早くどいてよっ!!」
どん!
「う、うわあああああん!!」
「男の癖にかっこわるいー!!((逃走」
あの後ひろくんは同じ小学校に
入学することはなく、引っ越していっちゃったんだ。
そして、5年生の春。
ワタシの転校先の小学校の5年2組で
ワタシたちは再会したんだ。
それからずっと一緒で
ひろくんはワタシのおにーちゃんで
6年生の時も同じクラスで
中学校では
1年生2年生違うクラスだったけど
2人とも学級委員長だったから
関わることが多かった。
3年生で念願の(?)同じクラスで
前期に2人で学級委員長をした。
3年生6月。
ワタシはひろくんを大好きになった。
あれからもう1年以上経つけど
好きになってから上手くいかなくなっちゃって距離が開いて
大好きって伝えられなかった。
好きじゃないの、大好きなの。
「あれ、高岡じゃね?」
どき…ッ
もし言ったら
どうなるんだろう。
なにかが変わるのかな
「おはよう、今日すごい暑いね…」
「え、えと。高岡くん…?」
「えー、高岡かっこいー!」
「身長伸びたからかな?」
「まだ伸びてんの!?」
これやばくない?なんか
すごいカッコイーし…
「4センチくらい伸びたかな…」
「てことは180cmか…ひろくん…また遠くなっちゃった…(涙)」
「麻悠…立ってみ?」
「え、うん…」
ワタシが立つとひろくんも立った。
そして少しかがんで笑う。
「しゃがめば目線一緒だから大丈夫だよ。ね?」
ああ、またこの笑顔。
大好き。
「ねえねえ、コバと高岡付き合っちゃえば!?」
「「え!?」」
「あー思うー二人仲良かったしね!」
「そーだよねー仲良かったてからぶらぶだったし!」
「そうなー、ジャンケンしたりしりとりしたりしてたもんな。付き合えよ」
「…いや、その理屈はおかしい。」
「やーめーてー!ひろくんはおにーちゃんで!全然恋愛対象じゃないから!!!!!!!!!」