情けなくても君がいい
でもやっぱり
楽しい時間はすぐ過ぎて。
帰り際、なんかさよならするのが
惜しくて勇気を出して言った。
「また、会おうね!」
次会うときはでかくなっとけよ、なんて
一言余計なこと言ったけど
君は変わらない笑顔で
「またね」
って笑ったんだ。
どうしようもなくて、
どうしようもなくて、
LINEを開いた。
約半年ぶりのLINE。
斎藤希風
トークを開いても何も残っていないから
少し切なくて。
「今日はありがとう」
こんなにドキドキしながら
LINE打つのなんておれらしくないけど
たまにはいいと思う
そこからまた会話が広がって
でもあの時みたいにスレ違って
LINEも徐々に少なくなっていった頃。
地元でバッタリ会った。
その時にふと
3年生の時に誰かに言った言葉を思い出した。
高校生になって
どこかでバッタリ会えたらそのときは
口説こうと思う
おれは歩き出す。
ののかのところへ。
これからどうなるかなんて
わからない。
それは神様でさえも
わかってないかもしれない。
でも確実につま先は前を向く。
「ののか」