情けなくても君がいい
「そんなことないよ!」
どうしよう
どうしよう
何からいえば
「あのっ...」
頭は真っ白になる。
「...じゃがりこ!」
「...??????」
「...じゃがりこ持ってきてくれたよね...
家までさー、ひろくん用水路落ちたよね~
プールもさ、行ったよね。
麻悠が流されて...ひろくんが助けてくれたよね~...」
「...うん」
「...でもね、1番の想い出は
ひろくんとお別れの約束した時だよ」
『大好きだからお別れしよう...』
「忘れられないの...
こんなにひろくんのこと...って
思ったから...」
涙があふれる。
「ひろくん
好き...」
そういうの全部
ひろくんだから楽しかった
ひろくんだから嬉しかった
ひろくんだから
好きだと思ったんだよ
ひろくんは麻悠を優しく引き寄せる。
「...俺も、さ」
「初めてあった時から麻悠が好きだよ
お別れしようっていったときからもっと好きになって...」
一緒にいればいるほど
友達とかじゃ嫌になって
髪切ったりコンタクトにしてみたり
したんだけど...
「関係なかったね...?」
さよならの約束は
わたし達の始まりを連れてきた。