哀しみの向こう
「ねぇ、お父さん…。 私が どれだけ 殴られて蹴られて… そんな日々に 耐えてきたと思う?」


「私が 泣いて叫んで 嫌だ!!って 助けて!!って どれだけ言ってきたと思う?」


「お父さん… 私に言ったよね?」


「お前なんか 消えてしまえ!!!」


「あの時ね… お父さんを 私のこの手で 殺したかった…」


「もう私が お父さんって呼ぶの 最後だからね…」


私は 包丁を振り上げた…。
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