哀しみの向こう
それから 葬儀が行われた。


たくさんの花に 囲まれた母は 笑っていた。


私は 悔しさに満ちていた。


私が あの日…
自宅に 行かなければ… お母さんは 生きていてくれた。


私のせいで お母さんは 亡くなったんだ…。


「お母さん… ごめんね。
親不孝な娘で お母さんに 何もしてあげられなくて ごめんね…」

「ごめんね… お母さん…!!」

返事が還らない 母に 私は繰り返し 言った。
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