好きじゃない、はず。―ラブレター・マジック―
「……はぁ」
ようやく授業が終わり、ため息をつく。
今日は一日中どうするか考えていた……。
正確にはどうするか、というよりも……どうやって伝えるか、かな……。
「はぁ……」
やっぱこんなこと引き受けるんじゃなかったな……。
なんて、今更ながら後悔する。
まさかこんなことになるとは思わなかったし……。
「どうしよ……」
でも……言わなきゃ。
そしてこのラブレターを返さなきゃ……。
……でも、結果を伝えるよりもこれを返す方が……大変かも。
だってあの結衣の反応からすると、まさか受け取ってもらえないとは考えてなさそうだったし……
結果はどうであれ受け取ってくれるとは思ってるみたいだし……
実際あたしも最初はそう思ってたし……
「あー……もう……」
あたしのバカ。
なんであんな嘘ついちゃったんだろ……。
……とにかく、結衣が帰っちゃう前に伝えなきゃ。
そして……これを返さなきゃ。