好きじゃない、はず。―ラブレター・マジック―
亜美と別れて一人ぼっちになったあたしは、トボトボとため息をつきながら家に向かって歩いていた。
結衣
瀬戸
水谷君
三人の顔が頭の中でグルグルしている。
「あー……もう」
もっとはっきり言う?
好きにはなれないから付きまとわないでって?
でも……
……瀬戸の傷ついたような表情があたしの頭の中に浮かぶ。
……何で。
……何でこんなの出てくるの。
別に関係ないじゃん。
好きになれないんだったら振るものでしょ?
そんなのみんなやってることじゃん。
瀬戸だって結衣を振った。
それなのに……
何であたしは………