他校生の君に贈りたい言葉。
「名前、なんて言うの?」
ホームに滑り込んで行く電車。
「水沢 有空」
不満気に降りる準備をしている有空。
そんな姿も可愛らしい。
「俺は、永光 空流」
開きかけのドアに身体を滑りこませて出て行く有空。
まるで猫がドアを開けると同時に出て行くのと一緒。
きちんと開いた時には、もう有空は改札口を抜けようとしていた。
「…気に入った」
俺は猫のような有空に興味を更にもった。