STORMILY
胸の奥でひっそりこっそり同意する。
自分自身は色っぽい話に興味はないけれど、だからといってビジュアルが優れている人の事を無理矢理否定する必要はない。
せめて『良いものは良い』と、素直に感じられるくらいの気持ちは失わないようにしたい。
「赤の上履きって事は、君、3年生だよな?」
「はい…」
先生の問い掛けに、バッグから水筒と、緑色のバンダナで包まれたお弁当箱を取り出しつつ答えた。
「えっと、何組?」
「A組です」
「A組かー。じゃあ、俺の受け持ちではないなー」
言いながら、先生は膝の上に乗せていたサンドイッチを手に取ると、パクリとかぶり付く。
その間に私はお弁当箱の包みを解き、フタを開けた。
「今日はすごく良い天気だし、他の先生方に屋上でランチしませんか?って誘ったんだけど、すげなく断られちゃって」
先生はいかにも残念そうな口調で解説した。
「でもまぁ生徒達とコミュニケーションを取れば良いか、と思ってたのに、だ~れも来ないんだもんなー。屋上が開放されてる学校なんて珍しいのに、もったいないよ」
「……天気が良いから、だと思います」
「ん?」
ずっと一人で話をさせているのも何だか申し訳ない気がして、私は適当な所で言葉を挟んだ。
自分自身は色っぽい話に興味はないけれど、だからといってビジュアルが優れている人の事を無理矢理否定する必要はない。
せめて『良いものは良い』と、素直に感じられるくらいの気持ちは失わないようにしたい。
「赤の上履きって事は、君、3年生だよな?」
「はい…」
先生の問い掛けに、バッグから水筒と、緑色のバンダナで包まれたお弁当箱を取り出しつつ答えた。
「えっと、何組?」
「A組です」
「A組かー。じゃあ、俺の受け持ちではないなー」
言いながら、先生は膝の上に乗せていたサンドイッチを手に取ると、パクリとかぶり付く。
その間に私はお弁当箱の包みを解き、フタを開けた。
「今日はすごく良い天気だし、他の先生方に屋上でランチしませんか?って誘ったんだけど、すげなく断られちゃって」
先生はいかにも残念そうな口調で解説した。
「でもまぁ生徒達とコミュニケーションを取れば良いか、と思ってたのに、だ~れも来ないんだもんなー。屋上が開放されてる学校なんて珍しいのに、もったいないよ」
「……天気が良いから、だと思います」
「ん?」
ずっと一人で話をさせているのも何だか申し訳ない気がして、私は適当な所で言葉を挟んだ。