最愛の君へ
「たーく!」

後ろから聞こえてきた聞き覚えのある声。

「梓!」


梓は高3になって初めてクラスが一緒になった女友達だ。
席が近くて、委員会も同じせいか、梓と絡む時間が増えて、
次第に仲良くなっていた。


今では女の仲で一番信頼できる奴。


「拓、なんか面白い話してよー」


「あのなー…昨日しただろ?きのう!」

「えー。あれ全然おもしろくなかったし」

「なんやとお?あれめちゃおもろいやんけ!」


俺の話でみんなが笑って、笑顔になるなら俺はどんな話でもするよ。


ほら、気が付けば自然と梓も笑ってる。


そんな俺たちを見て集まってくるたくさんの友達。


俺は学校が…友達が、何よりも大切で大好きだった。
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