TSUBASA
このタトゥーを入れた日のことを、、、


あたしからしたら、痛いって簡単に言えるものじゃない。


まさに、生き地獄。


泣き叫ぶあたしをたくさんの男たちが取り押さえ、刻まれて行く印。


入れた後も、凄く体が痛くて、起き上がることすら困難だった。


好んで入れている人達は、どんだけMなんだよ、、、


そう、思わずには居られなかった。


「あっ!これから、ここで生活するんでしょ?」


冬樹からでも、聞いたのだろう。


あたしは頷く。


「なら、必要なモノ買いに行こう」

「え、、でも、、、」


まだ話の途中なのに、玲に手を引かれる。


「大丈夫、大丈夫」


何が大丈夫なのかわからないが、そう言い切る玲に反抗する気にはなれなかった。

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