TSUBASA
何か話し出す2人を横目に、部屋の中を見渡すと1人の男と目が合う。


あたしは目を見開く。


「お前!!」


そう、言葉を掛けて来たのは、相手の方。


男は、あたしの所に足早に来る。


「何してたんだよ!!」


あたしの肩を掴み揺らす。


「おいっ」


冬樹の声で、部屋が緊張感が漂う。


そこに省吾が入ってくる。


「何、2人は知り合い?葵ちゃんのこと知ってんのか、涼(りょう)」


あたしのことを「葵」と呼んだことに疑問に思い、あたしのことを見る。


あたしは目で「合わせて」と、訴える。


「あ、、、葵とは、施設が同じだったんですよ」


涼が、省吾に答える。

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