TSUBASA
どれくらい、走ったかはわからない。


今、自分が何処に居るかさえもわからない。


日は落ち、少し肌寒くもなってきた。


あたし、これからどうするんだろう、、、


泊まるところもなければ、知り合いがいるわけでもない。


__ポツポツッ__


終いには、雨まで降ってくる始末、、、


天にまで、あたしは見放された気がした。


何がおかしいのかわからないけど、笑えて来る。


通行人たちは、あたしのことを変な目で見てる。


そりゃ、そうか。


雨が降っているにも関わらず、傘も差さずに立ち止まり、ただ笑っているのだから、、、


もう、つくづく自分がイヤになってくる。


あたしはその場にしゃがみ込む。

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