TSUBASA
「どういうこと?」


玲が、省吾に聞く。


「葵ちゃん。雨の中で傘も差さずに、立ち止まってたんだよ。そしたら、急に蹲って動かなくなったんだよ」


省吾は話してる途中に、思い出し笑いをする。


「そしたら、、、冬樹の奴。信号待ちで止まってた車から下りて、葵ちゃんのところまで走って行ったんだ。雨が大嫌いで、出歩きもしねぇ奴がだよ?ずぶ濡れになって、葵ちゃんのことを、車まで連れてきたんだよ」


雨が嫌いって、小学生かよ、、、


そんなこと、あたしは全然覚えてない。


冬樹も、話せば良いのに、、、


「冬樹からしたら、ありえないことだね」


そう言い、玲も何がおかしいのか、笑い出す。

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