TSUBASA
そんなに、面白いことなんだろうか?


「冬樹ね。雨の日にスリップして来た事故で、お母さんのこと亡くしてるの」

「そっ。自分の目の前で。だから、俺らは嬉しいわけ。そんな冬樹が、雨の日に自分の意志で外に出たことが」


何て言っているけど、、、


そんな簡単な話なのだろうか?


目の前で、大切な人が死ぬ、、、


それは、どんな痛みなんだろう。


どれほど、冬樹は苦しんだろう。


でも、冬樹の気持ちは冬樹にしかわからないこと、、、


その痛みや、苦しみは、、、


誰かの手によって、取り除かれるような、、、


簡単なことじゃないだろうな、、、


だから玲も省吾も、何も出来なくて、、、


でも、冬樹のことが大切で、、、


2人は心配していたんだろう。

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