TSUBASA
「、、、悪く思うなよ。電話に出ない、お前が悪い」


最初の方が都合が悪そうな口調で話していた。


「ねぇ、、、」


あたしは立ち止まる。


冬樹があたしの手を引いていたので、あたしが立ち止まったせいで冬樹も立ち止まる。


「なんだよ」


月明かりに照らされる冬樹が、いつもよりカッコよく見えた。


女の子たちが、冬樹に恋する気持ちが少しだけわかるかもしれない。


「心配、した?」

「あぁ。すげぇしてた、玲」


あたしが今聞きたいのは、玲のことじゃないんだよ、、、


あたしが聞いてるのは、冬樹のこと、、、


冬樹も、、、


あたしのことを心配した、かってこと、、、

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