ヤクザの家族になっちゃった!?



二人は必死でなにかを探してる様子で、

私が近くに来たことにも気づいてないようだった。

少し、その場で息を整えてると

コウと美幸が跳び跳ね始めた。

何かあったのかと

慌てて名前を呼びながら駆け寄る。

すると二人は満面の笑みで



「いずねぇ!」


私のことを呼んだ。


二人のその顔を見て

涙が溢れた。

よかった。

怪我してなくて、

なにかに巻き込まれたわけでもなくて…。

今まで不安で押し潰されそうになってた分、

安心と喜びが

勢いよく流れ込んできた。


駆け寄ってくる二人を

私は抱き締めた。

コウは泣いてる私の顔を見ながら

「どうしたの?」

って、

美幸は私をぎゅっと抱き締めて

「ごめんね」

って。

何度も連呼した。



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