ヤクザの家族になっちゃった!?
「宗也さん、結構モテるのよ」
そう言うと私とるり、二人でうなずいた。
見た目、優しくて朗らかな感じはするけど
でも結構性格ダンディーで
ギャップヤバイよね。
「それでさ、昔は結構遊び人だったみたいで
その癖がいまだに抜けずに
普通に女の子口説き始めるのが嫌いなところ。」
…おいおいおい、おっちゃん、
「口説くって、あれ?
かわいいね的な?」
「いや、そんな本気な口説きじゃないけど、
口調が明らかに惚れさせる口調なのよ」
…それは意識してるのか…?
無意識ならもう、おっちゃん悪くないよね、普通に。
「好きなところは?」
るりが聞くと
「えー、全部♡
ってゆうのは嘘で、
思いやりがあるのもそうだけど、結構私のこと優先してくれて、
毎日、お前が一番だっていってくれるところかな♡」
幸せそうな顔をしてそういった奈美恵さん。
かわいいな、おい。
「おっちゃんやるねぇ」
ひゅーっ!
と口笛をふくばかりの言い方で言ったるり。
「何だかんだ、幸せなのよねぇ」
そう、言うと
三人してうんうんと頷いた。
「不安だったり、ムカついたりするけどね」
「それを含めて幸せだなぁって思うよねぇ」
「ふふっ♪まぁでも、いずちゃんはもっと頑張ろうね!」
そう言われヴッと言葉を詰まらせる。
「が、頑張る…!」
それだけいって、またくだらない話をして盛り上がった。
時計を見ると10時を指してる。
急いで部屋に戻ると、
こうたちを龍之介さんが寝かしつけてくれてた。
「あ、ありがとうございます」
そう、お礼を言うと
「おう。」
それだけいってソファーに移動した。
座ったまま、じっとこっちを見てくる龍之介さん。
なにか用事があるのか、と思い近づくと
体を180度回され、座らせられた。
どこにって…
龍之介さんの足の間に…
「ちょ、龍之介さん!?」
そう声をかけても、満足そうに笑うだけ。
これからテレビ見ようと思ったのに…
これじゃあ内容なんて入ってこないよ…。
なんて思ってはいても、嬉しくないわけないので
そのままおとなしく抱きつかれてた。