ヤクザの家族になっちゃった!?


「…少しだけだがな。」

龍之介さんはそう言ってもどかしそうに笑った。

「まじか!全然気づかなかったぜ!」

柳っちはそう言ってハッハッハッと笑った。

「…龍之介さん。

私、あんまりここに来ない方がいいですよね?」

私は笑ってる柳っちを無視して龍之介さんに問いかけた。


龍之介さんは少し困った顔をして

「お前はここに来たくないのか…?」

と。

「そうゆうわけじゃないけど、

ばれたりしたら一番たいへんなのは龍之介さんですよね?」


「ん?

大丈夫だ。

ばれないから。」


「え、」

自信満々にそういわれちゃうと

言い返せなくなる。


「じゃあ…また来てもいいってことですか?」

「あぁ。」

私たちがこんな会話してると

柳っちが間に入ってきて

「お前…柔らかくなったな」

って。

ん?

柔らかく?

前の龍之介さんを知らないから、
比べることなんかできないのが悔しいけど

そうなのかな…?


「ふっ。」

龍之介さんは優しく笑って

「こいつに会えたからな。」

って。

そう言いながら私の頭をポンポンと撫でる

不意にそうゆうこと言われるとほんとに心臓ばっくばくになるんだよ!!!


なんて文句はあるものの、

嬉しすぎて言葉にできない。

私がほんとに龍之介さんを変えられたなら、

そんな嬉しいことはない。

その分、龍之介さんの特別になれたような気がして。


なんて浮かれてたら、

柳っちから当たり前だけどショックなことを聞いてしまった。


「龍之介の前の彼女、草薙に似てるよな」

って。

< 196 / 257 >

この作品をシェア

pagetop