ヤクザの家族になっちゃった!?
「あ。」
そう、七海がいったので、
後ろを振り替えると、
あの男についていく和泉の姿。
あんな男、着いていくなよ。
俺のそばにいろよ。
そんなことを考えてしまうなんて、
俺はどれだけ彼女に溺れてるんだろう…
「ふふっ♪
そんな顔するのねぇ?
緑子さんの時だってそんな顔しなかったのにね?」
「…そりゃ、家政婦とはまた違うだろ。
…まぁ、そうだな。
初めてだからな。こんな感情は。」
つい、こいつの前でそんな本音を漏らしてしまった。
…あ。失敗した。
もう遅い。
「わぁ、のろけちゃって!
これちょっと奈美恵に報告しとこっと!
あ、でもあの子もかわいいものねぇ、
心配ねぇ?」
なんて茶化された。
「…和泉に惚れるなよ?」
そう言うと
「大丈夫。
彼、私一筋だから。」
七海はそう言って嬉しそうに笑った。
きっと、彼女を幸せにできるのは、きっとその男なんだろう。
元カレとしてではなく、
一友人として、幸せになってもらいたい。
「まぁ、いいわ。
私和泉ちゃんの顔見てから帰るね。」
「…むやみやたらに近付くな。
あいつは俺のだ。」
「わかってるわよ。
残念ながら女に手を出す趣味はないわ。」
「…無駄なことを言うなよ」
「…わかったわ。
余計なこと、だけは言わないわ♪
じゃあね。」
七海は意味深に笑って
去っていった
なんか、嫌な予感がする。