ヤクザの家族になっちゃった!?
新しい兄弟
「よし、全員そろったな。」
おっちゃんが一言そう言うと、
一人一人自己紹介をし始めた。
気になるさっきのキャラ変金髪男の名前は
永野零夜。
名前だけはかっこいい。
おっと、そんなこと言っちゃダメだね!
…ぶっちゃけ、他の人の名前、覚えられないよ
いや、だってさ、
40人は軽く越えてるもん。
うん、徐々に覚えていこう。
「俺はー…」
と、最後の一人が自己紹介を終わらした頃
勢いよく私の後ろのふすまが開いた。
「おい!おやじ!聞いてねぇぞ!!」
空いたとたん聞こえてきた声。
思わず振り替えると、
後ろにはスーツをキチッと着こなし、
髪の毛をしっかりと固めている
美男子がいた。
しかも、発するボイスはかなりのイケボ…
なんだこの男、最高じゃないか…
少なくとも、表だけは。
ガン見してる私に気づいたのか、
男は睨むように言ってきた
「…あ゛?誰だお前。」
誰だって…
聞いてないのか…?
まぁ、ここは礼儀正しく…
「あ、申し遅れました。
今日からお世話になります、いずみです。」
そう言うと、目をきらめかしたおっちゃんが、
「初娘になるんだ!」
とか、話に関係ないことをいい始めた。
そこからもう、ガヤガヤなっちゃって…
多分みんな男の人放置してる。
「お前が…」
少し考えるように呟いてから、
「なに目的だ?」
なんて失礼なこと聞いてきた。
ん?
てか、目的なんてあるのか?