ヤクザの家族になっちゃった!?


結局、その事をるりに相談しても

納得のいく結論はでなくて

一人で抱え込んでた。


そんな私を見てか、おっちゃんが私にパンフレットを渡してきた。

『特別クラスへの転入』

の文字が書かれたパンフレット。

元々、夏休み明けてすぐにおっちゃんからその事は提案されてた。

けど、特別クラスは全寮制で、

多くて週に一度くらいしか帰ってこれなくなる。

そうなればこうたちと離れることにもなるし

るりたちともろくに会えなくなる。

それに、龍之介さんとも。

そう考えて、その時は断った。

けど、今は少し状況が違う。

渡されたパンフレットに目を通す。

おっちゃんはきめるのはいずちゃんだから好きな方にしなさい。

と言ってくれた。

私はまだ考えさせてくれ

それだけ言っておいた。

おっちゃんは、笑いながら、

学期末までには決めてねー

と。

私は静かに頷いて部屋に戻る。

パンフレットに書かれていたのは

学習内容。

食事の時の礼儀作法だとか

普段の作法とか。

花道や茶道なども。

あと一番目を引いたのが合気道。

護身術として習うらしい。

食事もとても豪華なものばかり。

だけどやっぱり、

このときの私はまだ、迷いもあるものの、

行こうと思えなかった。

やっぱり、みんなと離れるのが嫌だから。

< 212 / 257 >

この作品をシェア

pagetop