ヤクザの家族になっちゃった!?
「行くぞ」
龍之介さんはそう言って私の腕も引っ張った。
「いっ!」
想像以上に力が強くて、
思わず声を出してしまった
「あ。悪い…」
龍之介さんはそう言って申し訳なさそうに手を離した。
「あ。いや…
離してってことじゃなかったってゆうか…
離してほしくなかったってゆうか…」
なんて、一人でぶつぶついってたら
龍之介さんはクスリと笑って今度は優しく手を握った
「これなら平気だな?」
っていいながら。
うう…
平気じゃないかも、
全身が熱くなってきたよ…
爆発寸前だ…
さっきのモヤモヤがなくなったわけじゃないけど、
それ以上にドキドキしちゃって、モヤモヤどころじゃない。
「ここで待ってろ」
龍之介さんはそう言って私の手を離した。
あ…。
急に寒さが来たからか、
ものすごく身体が冷えた気がした。
「和泉、」
声のした方を向くと
「え!?」
見てビックリ。
だって、きらびやかなドレスが…なん十着あるのよ…ってくらいあるんだもん。
「りゅ、龍之介さん…これ、どうしたの…?」
「…買った」
いやいや。
そんな簡単に言わないでくださいな
「こんなに買っても着れませんよ…」
「何いってるんだ。
この中から一着選んであとは捨てるんだぞ。」
…え!?
「捨てるの!?
もったいないよ!」
「…捨てるの、嫌なのか?」
「そりゃ、好きではないよ」
「そうか…。」
龍之介さんはそう言って少し考え込むと、
おもむろに携帯を取り出し、
電話をし始めた。
「…そう言うことだ、よろしく頼む。」
龍之介さんはそう言って
携帯を閉じた。
…誰に話してたんだろ?
なんて、気にしてちょっとイライラしてたら、
じっと見てることに気づいた龍之介さんは、
自分の部屋に戻っていった。
…見られるの、やだったかな?
なんて考えてたら
龍之介さんは箱をもって戻ってきた。
…ん?
「少し早いが、誕生日プレゼントだ」
そう言って私に箱を渡してくれた。
「あ、ありがとうございます…。
ってゆうか、なんで私の誕生日知ってるんです?」
「…ちょっと…な。」
ん?濁した…?
なんて少し気になったけど、
あまりきにせず箱を開けた。
その中にはネックレスが。
ハートのチャームがついてる。
わ、かわいい。
龍之介さんでもこんなかわいいの選べるんだー
なんてとっても失礼なことを考えながら龍之介さんの方を向いて
もう一度、今度は満面の笑みで
「ありがとうございます!大切にします!」
そう言うと
「…風呂以外、外すなよなよ」
そう言って横を向いてしまった。
…わ、
みみ真っ赤…
何に照れてんのかな…
なんて思いながらも、
ソレが移ったようで、
私も恥ずかしくなった。