ヤクザの家族になっちゃった!?
「…どれを着るんだ?」
龍之介さんはそう言ってドレスに近づいた。
どれって…
「まず、なんでこれをきるの?」
「聞いただろ?
結婚式。」
「う、うん。…ん?」
まさか、さ。
「お前もいくんだよ」
やっぱりですか…
ってことは、今日…?
うそ、急がなきゃっ
慌ててドレスを選ぶ。
色もたくさんあるけど、
全部嫌いじゃない。
私の好み、選んでくれたのかな?
なんて、勘違いしちゃう。
勘違いじゃなかったら嬉しすぎるね。
「龍之介さん、これ…どうかな?」
私は薄い水色のドレスを身体に当てる
「おう。」
龍之介さんはそう言って軽く微笑んだ。
返事になってないけど…
まぁ、いいや。
笑った顔にキュンとしたから。
「ねぇ、龍之介さん。
何時からですか?」
龍之介に尋ねると、
「あと一時間でここを出る」
って。
はぁ?って感じよね。
もっと早くいって!
って突っ込みたいけど、それ以前にまず、
急がなきゃっ!
慌てて仕度をする。
「あ、いずねぇ!」
可愛らしい格好をしたコウが駆け寄ってきた。
きゅんっ//
「コウかわいいっ!」
「ほんとー?いずねぇもかわいっ!」
何て言うもんだから、
ムギューッて抱きついてたら
「時間」
と、龍之介さんに声をかけられ渋々離れた。
「コウたちも連れて行ってくれるんですね!ありがとうございます!」
っていったら
「家族だからな」
って。
ふふっ、嬉しいなぁ…。