ヤクザの家族になっちゃった!?
『教えたからってほんとに連絡してきたのね』
中田さんは半分あきれたようにそう言った
「だって、連絡しなきゃ、もったいないじゃない?」
なんて感じの軽い世間話をして、
本命にはいる。
「中田さん、あのね。
私、特別クラスに転入することにした」
『…そう。いいのね?
今までみたいにはいかないのよ?
普通クラスの人間が向こうにいくってことは
いじめの対象になるのと同じよ?
それでもいいの?』
その言葉は結構突き刺さる。
少し甘く考えてた。
けどー…
きっとここで踏み出さなきゃ後悔する。
「うん、それでもいいの。」
そう返すと
少し低くなる声。
『…そこまでする、理由はなんなの?』
そうたずねられ、少し沈黙をおいたあと静かに答え始める。
「…私ね、思ったんだ。
龍之介さんのそばにいるためには、
それにふさわしい人間にならなきゃダメなんだって。
現に、龍之介さんの元カノさんは、
龍之介さんの横にいてもなんの違和感もなくて、
それに比べてわたしは、
違和感がありすぎるんだよ。
だから、今の私じゃダメなんだよ。
そのためには、特別クラスにいって
色々勉強したいってそう思ったの。」