ヤクザの家族になっちゃった!?
和泉side
…どのくらい泣いたんだろう。
苦しくて苦しくて
どうしようもなくて…
止めようとしてるのに
いくら踏ん張っても止まってくれなくて
涙を受け止めてるはずのハンカチもびしょびしょになるまで、
ずっと泣いてた。
これ以上でないってくらいまで泣いたはずなのに
まだまだ溢れてくる。
「あ、そうですかー」
「ー…大変でね」
知らない人の会話が聞こえる。
こんな場所で泣いてたら
泣いてることがばれてしまう、
慌てて隠れたら、
隠れる場所場所にどんどん人がやって来る
終いには、
外にまででて来てしまった。
…どうしよう。
今はまだ、戻れないよ…
私は頭が落ち着くまで
外を歩いてることにした。
なにも考えず、
ただただ歩いていたら、
懐かしい公園にたどり着いた。
ここは、るりたちと初めて会った場所。
初めて会話した場所。
初めて遊んだ場所。
そして、
初めて友達ができた場所。
そんなことを考えてたら
少しの間、涙が止まった
懐かしさに浸って
楽しい思い出を思い出してたから。
けど、結局連想した先は必ず龍之介で、
そこでまた、思い出してしまう。
どれだけ私は彼に執着してるんだろう。
別れた方がいいのかなって
そこまで考えてしまう。
そしたらまた、涙が溢れてきて
声を殺して泣いた。