ヤクザの家族になっちゃった!?


「身長は…」

一人の人が図って、

もう一人の人がメモしてる。

えっと、多分これは寸法を測ってる…んだよね?

金髪のお姉さんに抱きつかれる

あれ、寸法計るのって抱きつかれるものだっけ?

「え、えっと…」

「あら、恥ずかしがらないでちょうだい、かわいこちゃん?

すべて私たちに任せればいいのよ…?」

黒髪のお姉さんがそう言って私の顎辺りを撫でた。

う…

まさか、だけど…。

いや、えっと…

さっきまで可愛いって言ってほしったよ?

けどね、それは女性的な意味で…

恋愛的な意味じゃないってゆうか…


「ふふふっ」

金髪のお姉さんは、笑いながら私を押し倒す。

「え、ちょっ!」

慌てて逃げようとするにも、黒髪のお姉さんに足を捕まれてるから動けない。

「なにして…!」

叫ぼうとすると、金髪のお姉さんに口を塞がれる。

ちょっと待ってよ、

なんなのよ、本気で意味わかんない

これは、あれなの?

この人達はレズなの?

私、襲われてるの…?

やだ…

怖い…

「ふふっ怖がんないで♪
気持ちよくしてあげるから…」

そう言って首もとに顔を近づける。

え、やぁ!

首に息がかかってる…!

気持ち悪い…

もぉ、やだぁ…

泣きそうになるのを必死で押さえてたその時、

扉がガンと音を立てて開いた。

開けたのは龍之介さん。

「おい、清家。いい加減にしろ」

そう、一言言うと、

私の上に乗ってる金髪のお姉さんを突飛ばし、私を抱えるように立たせた。

…知り合い?

あ、そっか。

龍之介さんとここに来たんだっけ…

さっきのパニックでいろんなことが吹っ飛んでたけど、

なんとか今、復活した。

「手を出すなといったはずだが?」

龍之介さんが低い声でそう言った

清家さんはにっこりと笑って、

「こんなにかわいいんだもの、仕方ないわ♪」

そう言った

仕方なくなんかないと思うけど…

多分、いつもなら怖くて泣いてたんだろうけど、龍之介さんに抱きかかえられてるから、

安心してる。

本当のお兄ちゃんみたいな感じ…。

「そんなに怒らないで♪
仕事はちゃんとしたから!
明日にはできるわ!」

清家さんはそう言ってもう一度笑った。

あんなことがなければ、

素直にきれいな人だと言えるんだけど、

そんなことをいったらまた襲われそで怖いから言わない。

「明日の朝、届けてくれ」

そう言うと、私を引っ張って店を出た。

< 45 / 257 >

この作品をシェア

pagetop