ヤクザの家族になっちゃった!?


「おらぁっ!」

急にいかつい声が聞こえた。

ドスのきいた低い声。

声のする方は、私達が通る道。

こっからは見えないから、多分曲がってすぐのところ。

三人を角に隠して声のする方を覗いた。

二人のいかつい男に囲まれてるおじいさん。

いや、これはヤバイだろ…

「3人共、ここで隠れてて!いい?動いちゃダメだよ!?」

少し声を押さえてそう言うと、

三人は黙って敬礼をした。

おし、偉い!

何て感動してたら、

ドサッ

人が倒れたような音が聞こえた

「!?」

手遅れか!

と思いつつも、もう一度覗くとおじいさんが床に這いつくばるような形で倒れてた。

「こらぁぁぁ!老人をいじめんなぁ!!」

そういいながらおじさん二人をぶん殴る。

いや、一人は蹴ったか…

それでも立ち上がってくる。

やるな…

「なんだてめぇ…」

「ざけんなよ」

そう言って殴りかかってきた。

私は二人のパンチを避けながら、片方のスキンヘッドでタトゥーがある方を回し蹴りした

大体首らへん。

もう片方は蹴ってきたから、

足で足を蹴ったら見事にこけた。

寝そべった男の上に立ち、

みぞおちを殴る。

二人は動かなくなり、

おじいさんの方を見た。

「大丈夫…って、ヤクザのおっちゃんじゃん!」

「……おぉ、いずちゃん、強いんだね…」

少し焦ったような声を出した。

「まあね!3人共もういいよ!」

そう、声をかけた。

三人は嬉しそうに駆け寄ってくる。

「おっちゃん、怪我してない?」

「いや、怪我もなにも…」

濁しながらおっちゃんは言った

この二人は自分のお付きの者達なんだ

と。

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