不器用な兄の愛し方
司先輩が言う 兄の喜ぶ顔が見たい私は声をかける




家の階段を下りようとしたら 兄がちょうど上がって来る所だった



今がチャンスかもしれない
通り過ぎる時に




「おかえり。」




いつもなら何も言わない私



返事はないだろうな~って期待してなかったのに




「・・・・いま。」




小さかったけど聞こえた
“ただいま”




振り返って見ても もう兄の姿は無い




今日は機嫌が良いのかもしれない
もう一度・・・





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