君の明日は、私の明日
「え…英華?別に、俺…なんもしてねぇから」
「そういう問題じゃないでしょ?!」
栄華はまた俺を鬼のように睨みつけた。
「ま…まぁ、栄華?」
なんか、誤解されてる…
とりあえず俺はニッコリと笑った。
「はぁ…もう、戻って。朝ごはんあるからね。」
栄華は大きなため息をつくと俺に背を向けて歩いて行った。
「…深尋、ありがとね」
「…ん」
乃愛はそう、栄華に気づかれないくらい小さな声でそう言った。
そしてすぐに栄華を追いかけて、自分の腕を栄華の腕に絡ませる。
「ふっ……終わったかよ……お前の5年間に続く悲しい自分との戦いは…」
俺は青くとても綺麗ですんだ夜空を見上げた。
「愛美……お前も、元気でやってるよな……乃愛…本当にお前のこと…大好きだったんだな」
俺は…小さな声で愛美の眠っている海にそう呟いたー……