君の明日は、私の明日
何で知ってんのよ……
勝手に私の過去に触れないで……
記憶を覗かないでよっ……
私は泣きたい気持ちをグッと堪えた。
「愛美さんでしょ??…妹に見捨てられて可哀想……あの日のこと…全部知ってるんだから…全部、調べた。…面白いね……あんたはたくさんの弱みを握ってるもんね
「……だからなに…?」
「ふふ……バラすってこと……」
「別に……いい……」
私が消えそうなそんな小さな声で言うと、水無月さんは大声で笑った
「あんたの手を見なさいよ!知らないうちに震えちゃってるわよ…?ふふ…」
私は両手を見つめた。
白い手が震えている……
「…………怖くない……」
「ふふ………」
「多分……お姉ちゃんが生きていて…私の立場にいたら…こんなことはしないと思う…でも…それでも……」
私は右手を大きく振り上げ…
ーーぱんっー……
水無月さんを平手打ちした……
「…っ…た」
私も、女だけど…力はあるんだ。
水無月さんはバランスを崩しその場に倒れた。
お姉ちゃんとの綺麗な過去に…汚い手を突っ込むなー……
それでも、水無月さんは立ち上がって私を睨みつけた。
「…じゃあ、これならどう??もし…言うことを聞かなかったらーーーー……」
私は…彼女の一言で…すべてを捨てることにしたー……