君の明日は、私の明日




*


「おめぇ、元気ねぇなぁー?」



学校に行く途中深尋が頭の後ろで腕を組みながらそういった。



「っんだよ、うっせぇ」


「機嫌悪りぃし」



「うっせ、馬鹿」


「てっかさ、乃愛変わってねぇ?」


「あ?」



イキナリ乃愛のことを言い出す深尋と顔を合わせた



「やっぱ、お前も乃愛に避けられてんのかぁ?」



俺は何も言えないまま、まっすぐと歩いて行った。



「おっかしんだよなぁ~、栄華にはいつも通りなのに…」


「乃愛なんて、どーでもいいだろっ!!」



俺はそう、言い捨てて学校の正門に入った。


深尋なんて後ろにおいて行って先に教室入り、窓の外を眺める。
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