君の明日は、私の明日



ーーーー……


「のっ……乃愛!!大丈夫?!」



教室に戻ると栄華が心配してすぐに駆けつけてきた。


「へ、平気だよ?」


私はニッコリと笑った。



うそ。


全然平気じゃない。

押しつぶされそうー……



罪悪感がこみ上げてきて私の心を黒く染めようとしてるー…




「乃愛、顔色、わりぃぞ?保健室行ったら?」




後ろから声がして振り返ると深尋がいた。



他のクラスなのにー…なに来てんだか……


私は深尋から目を離した。



「おい、乃愛…気づいてたんだけど、なんで俺のこと、みようとしねぇんだよ?」


私は答えなかった……


深尋の顔…見たくない……


見たら、今でも泣いちゃいそうで…


今でも、深尋の胸に飛び込んじゃいそうで...


本当のことを話してしまいたいくらいでー……。




「おい…乃愛…こっち向けよ!!!!俺、辛いよ!!!!」


胸がズキっと痛んだ…


"辛い"


誰よりもその言葉の意味がわかるのは私ー……



だから…深尋達には味わって欲しくない言葉だったー……


でも、辛いを私が深尋達にー………



ごめん、ごめん…
ごめんね……ほんとに…ごめん


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