君の明日は、私の明日
「おい、乃愛ってば!俺、何か悪いことしたか?なら、謝る。許してもらえるまでー……な??乃愛、だから…こっち向けよ…俺、こういうの嫌なんだよ……」
私は深尋から顔をそらし、必死に首をふった。
辞めてよ
深尋が謝る必要なんてないー……
「なあ、乃愛っ!ごめん…ごめんな?こんど、アイスおごるからー……もう、やめようぜ?こんなこと…乃愛!!」
やだ、謝らないでよっ!!
深尋はなにもしてないんだからー…
私は、何度も謝る深尋が見てられなくて……聞いてられなくて
耳を塞いだ。
何度も首をふったー……
ちがうよ…ちがうよ……深尋のせいじゃないー……
そう言えたらー………どんだけ嬉しんだろう…
耳を塞いでも聞こえてくる周りの声と…深尋の言葉ー……
「ごめんなっ……俺、変なことしたんだろ?なぁ?もう、二度としねぇから…怒らせることしたなら……それはっ」
私は首をふることしかできなかった。
栄華は優しく私の肩を抱いてくれた。