君の明日は、私の明日
ぎぃっと鈍い音を立てて屋上のドアは開いた。
俺は驚いて振り向いた。
そこには栄華がいた。
「栄華……?」
「深尋……話しあるんだけど…今いい?」
「ーいいさ…いつでも」
俺は青い空に向かってそう言った。
栄華はスッと俺の隣に座った。
「………乃愛は?」
「……寝た。」
「ーそうか……」
俺たちは何も言わずに青空を眺めた。
「乃愛…どうしちゃったんだろーな。」
「ーそれで、話にきたんだけどさ……ここ最近、水無月良奈と会ってなかった?」
はっ!?
俺はビックリして栄華の顔を見つめた
なんで、栄華が知ってんだ!?
「やっぱりね……ーー…」
「ーなぜ分かった?」
「……職員室で、先生が見知らぬ他の中学校からの女子生徒がきたって話してた…」
「ーそれで…分かったんだな…」
栄華は頷いた。
ったくー……栄華は…くるってんのか、頭が良すぎなのか、それともただの偶然なのかー…
いや、偶然はおかしいな
小さい頃から、妙に勘が良くて、頭が良くていっつも成績トップ。
「ーぜひ、探偵目指してくれよ」
「なんで、そうなんのよ…」