君の明日は、私の明日
「ー乃愛……」
やっと離れた時には私は息を切らしていた。
そりゃあ、疲れる。
男の力にかなうわけないもん……
「知ったような顔で抱きしめてこないでよ!!深尋は、全然分かってない!全然分かってないんだからぁ!!」
私は大声で叫んだ。
違うんだよ…深尋…
本当は嬉しい。
気づいてくれて嬉しいんだよっ‼
でも…ここまでしないと、栄華が危ないの……。
「分かるよ……」
「えっ?」
深尋が優しくそういうと優しく抱きしめてくれた。
暖かくて…私を壊れた赤ちゃんを包むような感じに抱きしめてー………
暖かいー………
「分かったからー……何があっても、俺はお前を守る。水無月なんて一人じゃ何もできねぇ。だから、お前も一人で抱え込むな。俺らが守ってあげる…何があってもー………それが"友達"だろ…」
その瞬間涙がボワっとあふれた。
あんな…酷いことしたのに…
栄華のためだけに裏切ったのにー……許してくれるの??
「……許して…くれるの?」
私が小さな声でそう言った
「バカねぇ……何でも言えってば。それに、私に隠し事してバレなかったこと、ある?」
栄華が目に涙を浮かべそう言った。
「そ……そうかぁ…なかった……かも」
じゃあ、これも栄華が…?
そなのかも……私は、そう思った
「ありがとう、栄華…気づいてくれて…」